教育方針と研究紹介(2013年3月31日改訂)
教育方針 | 研究紹介 |
社会人の方のご意見をうかがってみても、よい教育を受けた大学生に社会が期待するものは根本的には変わっていないことを痛感します。それは次の3つです。
これらの能力には個人差はありますが、基本的な部分はどんな人でも意識的な訓練によって身につけることが可能です。語学・専門分野の授業にかかわらず、この3つの点を改善することを考えながらクラスの運営をしています。 実際の授業運営で心がけていることは学生のやるべきタスクを常に明確にすることです。 具体的には「何をやるのか」「なぜやるのか」「どうやってやるのか」「どう評価されるのか」のすべてについて、納得できるように説明するということです。 また、授業で提示されたデータを履修生に考えさせ、自分から発言させることや、グループワークも重視しています。 履修者の声・授業評価の結果へ |
「すべての人間の言語に共通する特性の知識は生まれた時から備わっている」と仮定する生成文法という理論の研究をしています。 研究対象は日本手話と幼児の母語の発達です。他には手話教材の開発や文字認識の心理言語学的研究も行っています。 日本手話の言語学的特性の研究 統語・意味に関するものが多いです。最近の研究は「手話の代名詞の性質」「日本手話の埋め込み構造とwh疑問文」(日本大学の内堀朝子さんとの共同研究)・「形容詞と共起する口型(mouth gestures)の意味的性質」・「日本手話のモダリティ表現」です。手話の代名詞についてはL2(第二言語習得)研究にも取り組みました。2015年に日本手話のDVD同梱の手話言語学の教科書を出版する予定です。 手話自習教材の開発 E-LANという言語データ分析用ソフトを用いた手話自習教材の開発を共同で行っています。 同時バイリンガリズム研究 バイリンガル児の発話コーパスの構築と、そのデータを用いた統語と語用のインターフェイスに関する研究を行っています。 出生時から複数の言語を同時に獲得する「同時バイリンガリズム」を個人の中の言語接触の事例として考察する研究を立教大学の森聡美さんと共同で進めています。 母語の獲得 これまでに取り上げたトピックは、英語母語話者の幼児の代名詞の解釈(束縛現象)と、日本語母語話者の幼児の数助詞の獲得、格助詞の獲得、焦点表現(「も」「だけ」)の獲得過程(16〜19年度科学研究費補助金 基盤研究) です。 研究業績リストへ |