落ち込んだ時の対症療法

1。歌で発散する
  CDを聞く。あるいはカラオケに行く。暗い気分のときは徹底的に暗いものを連発する。
私は中島みゆきの暗ーい歌が好きで、そればっかり1時間以上連続してエネルギーを
回復する。『わすれな草をもう一度』『ホームにて』『横恋慕』『やまねこ』
『おおかみになりたい』などの後向きの歌から始めて最後は『ファイト』と『誕生』で
しめくくるとさっぱり明るい気分になれる。(おかげでカラオケがだいぶ上達しました)
  また松田聖子のCD『Vanity Fair』は落ち込んだ時に元気になれるCDとしておすすめ。
『Crazy shopper』とか『白いバラをあなたに』は笑える。たとえ人からなんと
言われようと、この位自分を確立しなければ.....とまじめにお手本になります。

本のぬいぐるみ(画:加藤 万里子)
2。夜、眠れない時
 ◯ 不眠用のCDが出ています。ゆっくりした音楽で海の音や海底のイメージや鳥の
    さえずりなど。
 ◯ お茶(ラベンダーやカモミールを含むもの)は精神のリラックスに効き目がある。
    寝る前にゆっくり飲む(味がよくないので、はちみつ等をいれてもよい。
    胃の弱い人は、相性に注意。私はカリン入りはちみつをお湯で溶いたのが好き)
 ◯ いっそのこと起きてしまい、好きなことをするのも可。ただしあまり考えなくて
    すむようなことに限る。パズルとかパッチワークとか。みじめにならないように、
    かわいいパジャマや部屋着を新調し、テーブルクロスとかお花で雰囲気を出す。
 ◯ 自律訓練法をして心身のリラックス(自立訓練法は心理学関係の本に出ています)
 ◯ 夜、体が痛くて眠れない時の歌 (替え歌をつくる)


3。一過性の落ち込み
流産などの一過性の落ち込みのときは、自分を元気づけるように自分にごほうびを
あげるのがけっこう効きます。前からほしかったけれどちょっと高くて買えなかった
ものとか、実用ではなく何か心が暖かくなるもの。
あるいは、イベント的にお花を思い切って大量に買い、部屋を花だらけにする。
(夏はすぐお花がしおれるので夏向きではありません。またパソコンのそばに
花瓶を置くのは危険です)
ふだんしない事をしてみる(いままで行った事のない場所に行く、読んだ事のない
ジャンルの本を手に取る、新しいことを始めるなど)

パッチワークも上達しました (画:加藤 万里子)
「科学」(岩波書店) 2002, 72, 410 掲載
趣味のページにも作品があります 4。いま流行りの positive thiking をしてみる。 たとえば、夜、激痛で何度も起きる場合には、夜起きていることの利点を考える のはどうでしょうか。夜中に何度も起き出すことの利点なんて、そんなに数は ないので、自分の思考回路の柔軟性を開発するまたとないチャンスです。 。。。。夜遅く帰って来る夫と会話ができる。。。。真っ暗な中でトイレや 居間に行くので、目をつぶっても狭い家の中をあるけるようになった 。。。。目が不自由な人の気持がわかるのは凄い利点だし、自分の身体が 不自由になってもこれだけできるんだという自信につながる。。。(決して みじめに思わないようにするのがコツ。あくまで pojitive な人生にする) 。。。。朝刊の配達時間が曜日によって違うのがわかる。。。。 (これも、配達する人の生活を想像できる) 。。。。わが家には、ゴキブリが居ないことを確かめられる。(いたら駆除しましょう) 。。。夜中に仕事をすると生活サイクルが乱れるので、頭も感情も使わない 仕事は何と何か、考えるチャンス。(仕事の分類ができる)。。。。 。。。歳をとったら誰しも、身体のメンテに手間がかかるものと覚悟をきめる。 自分の能力の限界を知り、仕事をセーブする、あるいは質を変えるチャンス。 。。。。こんなこと考えて何になるかって???世の中の発明や重要な仕事は 誰も考えないことを考えることから始まるのですぅ。発想の転換が、新しい 世界をきり開くきっかけになるはず。量は無理でも、仕事の質にプラスになること確実。 5。周囲の理解を 体調が悪いのを隠していると、身体にも心にも良くありません。堂々と理解して もらい、協力を求めることです。研究室が個室なら、昼寝用のイスを入れ、 グリーンを配置して、心地よい空間にするなど、気分転換もできます。 6。自分も覚悟を 体調の具合によって仕事や家事を手加減することが必要です。慣れないと、ついもとの 元気な時のペースを思い出してしまいます。仕事場に張り紙をするのも1案ですね。 たとえば『明るい闘病』『私は障害者』などの巨大なポスターを綺麗に印刷するのは どうでしょう。自他ともに具合が悪いことを認めることが大事。 これをきっかけに、障害をもつ人が感じる差別とか、福祉制度の欠陥などにも 目をむけたいものです。私は杖をついて歩いていたときは、キャンパスのバリアフリー チェックを毎日していたようなもので、車椅子では絶対に行かれない教室とか、足が 悪い人には恐怖の階段教室があるのを知りました。(入口が階段なのに、てすりが無く、 壁も平らで掴むところが無く、私は這って階段を登りました) 7。足マッサージ(リフレクソロジー)など いま流行のリフレクソロジーやエステなどでマッサージしてもらうのも、リラックス する一つの方法です。アロマオイルをかぎながら足のツボを押してもらうと気持 よくて、うつらうつらします。定期的に行くには値段がちょっと高いのが難点 (だいたい30分で3000円、60分で6千円くらい) 8。 最後になりましたが、落ち込んだ原因を徹底的に分析して、対策を考えることが 必要なのは言うまでもありません。自分をごまかして、平気なふりをしたり、何も なかったかのように振舞えば、周囲はありがたいと思うでしょうが、けして 自分自身のためにはなりません。そして、女性研究者全体のためにもなりません。 (2000.1.18改定)
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