1000年以上の記録保持が期待される技術


◇MONOS型メモリー

寿命:1万年
特徴:酸化物・窒化物を使った耐久性の高い半導体メモリー。データが消えにくく、構造もシンプル。コストも安価で実用性が高い。
課題/実績:書き換えが困難なため、宇宙開発や交通系ICカードなど、信頼性が求められる分野で利用されている。

◇デジタルロゼッタストーン

提唱者:黒田忠広教授(慶應義塾大学)
寿命:1000年以上
特徴:データを封入した半導体チップを完全密封し、酸素や水分から隔離。劣化を防ぎつつ、無線通信でデータを読み出せる。

◇石英ガラス3次元メモリー

提唱者:日立
寿命:数億年以上
特徴:超短パルスレーザーで石英ガラス内に3次元でデータを記録。理論上、半永久的に保存可能。
課題:記録できるデータ容量が限られている。


◇技術比較表

技術名 寿命 特徴
MONOS型メモリー 1万年 耐久性・低コスト・半導体技術
デジタルロゼッタストーン 1000年以上 密封・無線通信・防劣化
石英ガラス3次元メモリー 数億年 レーザー記録・永久保存性

参考文献

JST研究開発戦略センター. (2013). デジタル情報を未来に伝えるには何が必要か?:JST研究開発戦略センター(CRDS)の戦略プロポーザルから. JST.
https://www.jst.go.jp/pr/jst-news/backnumber/2013/201306/pdf/2013_06_p08.pdf