担当講義(2024年度開講)
・ガイダンス動画を配信中@K-LMS (3/23〜)
・履修希望のエントリーを受付中@K-LMS (新入生4/1〜)
物理学I(実験を含む) 「地球と環境の物理」
春学期(火曜1−2限、火曜3−4限)
講義内容
実験と講義を隔週で交互に行います。物理学的な見方や考え方を学ぶことが目標です。実験では、「物理の実験I」のテキストに従って、毎回異なるテーマを二人一組で行います。講義では、地球上でおこる様々な自然現象を、物理学的な視点で解説します。地球は核・マントル・地核・大気・海洋からなる巨大なシステムであり、それらが引き起こすさまざまな変動によって、地球環境の変化が引き起こされます。我々にとって身近な、地震や火山活動、オーロラ、台風や竜巻、津波といった自然現象が、どのような物理法則によってもたらされるのか、正しく理解できる力を身につけましょう。また、地球温暖化等の地球環境問題に関する、最近の話題も盛り込みます。講義を通じて、今後の地球と人間活動のあり方についても、一緒に考えましょう。
講義テーマ
1. 宇宙の中の地球―地球の概観と万有引力。
2. 大気の現象―日々の天気から地球温暖化まで。
3. 海の不思議―海洋大循環と波のしくみ。
4. 地球の内部と磁気圏―オーロラと地磁気の反転。
5. 移動する大陸―グローバルテクトニクスと地震・火山。
6. 地球の未来―地球環境問題とエネルギー技術。
7. まとめ
実験テーマ
1. モンテカルロ法
2. 重力加速度
3. 空気の振動と音速
4. 摩擦と熱
5. 電子の電荷と質量の比
6. ブラウン運動と原子の実在
7. 光速の直接測定
これまでの授業評価アンケート結果
2020年度(春) 2019年度(春) 2018年度(春) 2017年度(春) 2016年度(春)
2012年度(春) 2011年度(春) 2010年度(春) 2009年度(春) 2008年度(春)
物理学II(実験を含む) 「気象を物理で語る」
秋学期(火曜1−2限、火曜3−4限)
講義内容
実験と講義を隔週で交互に行います。物理学的な見方や考え方を学ぶことが目標です。実験では、「物理の実験II」のテキストに従って、毎回異なるテーマを二人一組で行います。講義では、地球の自然現象の中の、特に大気現象(気象)に着目します。気象の特徴は、(1)日々の天気に関わる雲や雨の発生、前線・低気圧の発達から、(2)冷夏や暖冬などの季節の変動に関わるモンスーンやエルニーニョ、また(3)地球温暖化やオゾンホールなどの長期の気候変動まで、その現象の時間・空間スケールが多様な点にあります。また、竜巻や集中豪雨・豪雪、台風など、様々な自然災害をもたらす点も重要です。本講義は、これらの身近で多様な気象を、物理学的な視点で解説します。現象の本質を正しく理解できる力をつけましょう。また、気象分野における地球環境問題にも着目し、現在の状況と今後の対策についても議論したいと思います。
講義テーマ
1. 大気の成り立ち―地球の気温はどうやって決まる?
2. 地球規模の流れ―低気圧が西風に流されるしくみ。
3. 雲と降水―雲が浮かび、雨が降る理由。
4. 気象よもやま話―日々の天気の舞台裏。
5. 明日の天気―天気予報の限界とカオス。
6. 気候の変動―地球は温暖化しているのか?
7. まとめ
実験テーマ
1. 分子の大きさとアボガドロ定数
2. 連成振子
3. 光と電子
4. 光の干渉
5. 量子力学と原子のスペクトル
6. 素電荷の測定―ミリカンの実験
7. 音程とドップラー効果
補充実験:雪は天からの手紙―カオス、フラクタル(杉本オリジナル開発実験)
授業評価アンケート結果
2020年度(秋) 2019年度(秋) 2018年度(秋) 2017年度(秋) 2016年度(秋)
2012年度(秋) 2011年度(秋) 2010年度(秋) 2009年度(秋) 2008年度(秋)
2020年度開講
自然科学研究会III・IV 「気象の研究(物理学)」
春・秋学期(火曜日5限)
授業内容
気象の研究・勉強を行う、少人数のゼミ形式の授業です。興味のある大気の現象(気象)を物理学的に解明することを通して、問題の設定から解決に至る自然科学の実証プロセス(調査方法・数理科学的な論理的思考法・論文執筆や発表の技法)を学びます。雨、前線、低気圧、台風、温暖化、異常気象など、気象に関連があれば、研究テーマは問いません。
春学期は、文献を講読することで、研究対象に関する基礎的な知識を習得・整理し、報告・討論を行うことで、それらの知見を共有します。秋学期は本格的な研究を実施し、その結果を報告・討論して、各自で最終的にレポート(論文)を提出します。履修者による共著論文の作成が目標になります。
副専攻の認定を目指す場合は通年での履修が必須になりますが、副専攻を目指さない学生の履修も認めています。
授業計画(春学期)(以下は例です)
第1回 イントロダクション、文献紹介、テーマ選定
第2回 文献輪読@「気象と気候のとらえ方」
第3回 文献輪読A「気象と気候のとらえ方」
第4回 文献輪読B「気象と気候のとらえ方」
第5回 調査発表@「一般気象学」
第6回 調査発表A「一般気象学」
第7回 調査発表B「一般気象学」」
第8回 論文輪読@Journal
of the Meteorological Society of Japan
第9回 論文輪読AJournal
of the Atmospheric Sciences
第10回
論文輪読BJournal of Geophysical Research: Atmosphere
第11回
グループ発表@「雲のできるしくみ」
第12回
グループ発表A「低気圧のしくみ」
第13回
グループ発表B「天気予報のしくみ」
その他気象関連の研究者による特別講義「温暖化と台風」「異常気象とブロッキング」や海外(NASA等)の研究者の訪問なども企画します。
課外実習(ゼミ合宿(山中湖)、清掃登山(筑波山、高尾山、高水三山、伊豆ヶ岳)、水質調査(鮎沢川)、施設見学)なども行う予定です。
授業計画(秋学期)(以下は例です)
第1回 イントロダクション、研究テーマの選定
第2回 研究調査@「風の吹くしくみ」
第3回 研究調査A「集中豪雨のしくみ」
第4回 研究調査B「気候変動のしくみ」
第5回 論文輪読@Journal
of the Meteorological Society of Japan
第6回 論文輪読AJournal
of the Atmospheric Sciences
第7回
論文輪読BJournal of Geophysical Research: Atmosphere
第8回 研究実施@気象データの取得
第9回 研究実施A気象データの可視化
第10回
研究実施B気象データの解析
第11回
論文執筆@イントロと手法の記述
第12回
論文執筆A結果と考察の記述
第13回
論文報告会 結果報告と総合討論
その他気象関連の研究者による特別講義「金星の風」「気象データの同化」などを企画します。海外(NASA等)の研究者の訪問なども企画します。
課外実習(ゼミ合宿(山中湖)、清掃登山(筑波山、高尾山、高水三山、伊豆ヶ岳)、水質調査(鮎沢川)、施設見学)なども行う予定です。
成果が得られれば、国内外の学会発表なども可能です。
副専攻認定論文(自然科学・物理学)
2020年度
藤岡陽大「IoT百葉箱を活用した八ヶ岳麓における霧の発現観測」(日吉紀要)
2019年度まで開講
自然科学研究会I 「みんなで考える環境問題」
春学期(水曜日5限)
授業内容
環境問題について、自分たちで調査し、考え、議論する、少人数制のセミナーです。環境問題に対する自然科学的な知識と考え方を身につけ、総合的な視点から議論することが目標です。
現代では環境に関する話題が、毎日のように取り上げられています。地球温暖化や異常気象、森林破壊に砂漠化、酸性雨や環境ホルモンなどの大気や水質汚 染、そしてそれに伴う生態系の変化と動植物の絶滅、ゴミや騒音の問題、地球規模から地域レベルまで、様々な環境問題が身近に存在します。環境問題に取り組
むには、総合的な知識と柔軟な思考、そして行動力も必要です。自然科学の知識や考え方は、原因究明や対策技術の開発面で大切な一方、対策面では、法律や政 治、経済などの文系の視点や思考も重要になってきます。
この研究会では、様々な環境問題を取り上げ、その現状と対策について自分たちで調査し、みんなで議論しながら、多様な視点で学際的に考える機会を提供したいと思います。一人一人が環境問題を総合的に理解し、効果的な対策を考えられる力を修得しましょう。
授業計画
自分たちで選んだテーマについて、各回に調査発表を行い、みんなで総合的な視点から議論を行います。発表は一人2 回程度です。以下は2013年度の例です。
第1回 イントロダクション、発表担当者とテーマ決定
第2回 発表のいろは、個別調査(以下の発表は過去の年度の例)
第3回 個別発表@「発展途上国の砂漠化について」「歴史から見る環境問題」
第4回 個別発表A「緑の砂漠」「スマートシティ」「環境ホルモンの仕組みとその影響」
第5回 個別発表B「海洋汚染」「循環型社会」「地盤沈下」
第6回 個別発表C「黄砂」「食糧問題」「代替エネルギーの経済性」
第7回 個別発表D「スペースデブリ」「ヨーロッパの環境対策」「PM2.5」
第8回 個別発表の総評、グループ割とテーマ決定
第9回 グループ発表へのアドバイス、グループ調査
第10回
グループ発表@「食糧問題」
第11回
グループ発表A「地球温暖化」
第12回
グループ発表B「ごみ問題」
第13回
グループ発表C「ヒートアイランド現象」
第14回
グループ発表の総評
他に、課外実習(ゼミ合宿(山中湖)、清掃登山(筑波山、高尾山)、水質調査(鮎沢川)、施設見学)や特別講義など、履修者と相談しながら企画しています。
その他の担当講義
自然科学総合講座II (分担) 2017, 2019, 2023年度開講「色について」,
第1回
「色とは何か −光に色はない!?−」
第2回
「オーロラの話 −原子の発光と量子の世界−」
第3回
「地球の色 −色から考える気候と持続可能性−」
授業評価アンケート結果 2017年度(秋)
自然科学総合講座II (分担) 2013年度「色と形」
第4回
「色とは何か −光に色はない!?−」
第5回
「雲や雪の形 −形に秘められたヒント−」
第6回
「オーロラの話 −原子の発光と量子の世界−」
自然科学総合講座II (分担) 2009年度「多様な視点から見た環境・エネルギー問題」
第2回
物理学から見た「地球温暖化の現状と将来予測」
[通信教育部]
科目担当
・2023年度 物理学 レポート及び試験担当
夏期スクーリング
・2018-2020年度(開講) 環境学入門 (分担) 「物理学からみた温暖化の原因と現状」
・2018年度 自然科学概論 (分担) 「地球の物理 -万有引力、熱、対流-」
・2012年度 自然科学概論B (分担) 「熱からみる地球 -熱力学、地球物理学-」
・2009年度 自然科学概論B (分担) 「地球の科学 -熱力学、地球物理学-」
・2008年度 物理I期 特別講義 「地球の科学 -気象の物理を中心に-」
夜間スクーリング
・2017年度 社会科学特論 (分担) 「法学・経済学・自然科学から考える環境問題」
[他大学 集中講義・非常勤講師]
・岡山大学 工学部 「数理モデリング特論B(集中講義)」 2023年度
・東京都市大学 環境創生学科 「現代の物理(a)・(b)」 2023年度, 2024年度開講
・琉球大学 理学部 「物理学トピックス:地球物理学」(オムニバスの1回を担当)
2023年度
・岡山大学 環境理工学部 「環境数理モデル特論B(集中講義)」 2020年度, 「環境数理モデル特論A(集中講義)」 2018年度
・昭和女子大学 生活科学部 環境デザイン学科 「基礎科学B(力学)」 2017年度 2018年度
・東京家政学院大学 現代生活学部 「物理学入門」「地球の科学」 2012年度 2013年度
・工学院大学 情報学部 コンピュータ科学科&情報デザイン科 「情報処理概論及演習」 2010年度
・東邦学園短期大学 経営情報科 「オフィスソフトウェアI・II」 2007年度
・大同工業大学 教養部 物理学教室 「基礎工学実験」 2006年度 2007年度
Sugimoto
Norihiko < nori @ phys-h.keio.ac.jp >
Updated:
24th Mar., 2024;