T-34について

                                         
目次旧ソビエト連邦の代表的な戦車であるT-34は1939年に開発されてから主に東側諸国で広く運用され、ラオスでは2019年まで現役で活躍していた車両もあるほどである。

目次
  1. 性能(本ページ)
  2. 歴史
  3. 魅力

<T-34の特徴>

T-34の特筆すべき点として、その仕組みの単純さが挙げられる。独ソ戦において、質のドイツに対しソ連は数で対抗するために戦車の設計の簡略化を改装の度に行った。 結果として、主砲のパーツの削減や溶接技術の向上により1942年時点での1台の生産コストは前年の70%にまで落ち、戦争での損害を上回る大量生産を可能とした。その安さと信頼性から、 第二次世界大戦後は各地で改装が繰り返されながらも、旧東側諸国や、中東、東南アジアを中心とした第三世界で広く使用された。

<攻撃力・防御力>

他国と比べて大口径の主砲にこだわるソ連・ロシア製戦車の特徴そのままに、当時としては大口径の76ミリ砲を装備しており、装甲も特に問題はなく、初期の戦闘では ドイツ軍の戦車砲や対戦車砲を受け付けなかったほどである。当時ドイツ軍が主に使用していた37ミリ対戦車砲ではT-34の装甲を貫けなかったことから、 ただT-34の装甲をノックをするだけという皮肉を込めて「ドアノッカー」と呼ばれた。

<欠点>

もちろんT-34にも欠点があった。敵の弾をはじきやすくするための傾斜装甲や、被弾しても炎上しにくいディーゼルエンジンを採用したことで車内のスペースは狭く、その 居住性についてはソ連戦車兵からも不評であった。また、低コストを求めるあまりに工作精度が低く、操作性も良いとはいえなかった。しかしソ連邦内や輸出された先での改装により次第に改善されていき、 最終的には全世界で使用されることとなる。