これまでの授業で関心を持ったものは「W3C Mission」に載っていたウェブの可能性を最大限に引き出すために開発されたウェブの長期的な成長を保証するプロトコルとガイドラインだ。ここには、W3Cの「Web for All」「Web of Trust」「Web on Everything」「Web of Data and Semantic Web」の4つの本質的価値と指針が載っており、ウェブが全世界の人にとって平等に与えられることが示されている。
私がそれら4つの中で興味深いと感じたのは「Web of Trust」のところに書いてあった「ウェブが私たちが互いにコミュニケーションをとる方法を変えた。その過程で、私たちの社会的関係の本質も変化した。」という文である。現在、ウェブは私たちの生活にとって必要不可欠なものとなっている。情報の共有やアクセスの方法を変化させるだけでなく、コミュニケーショ手段も大きく変化し、従来では対面でのコミュニケーションや電話、手紙でのやり取りだったのに対し、メールやSNSなど場所や時間にとらわれないコミュニケーションが可能となった。その過程でウェブを通じて距離や時間にとらわれないオンラインでの出会いや関係構築が可能となり、社会的関係のあり方が変化した。
しかし、ウェブ上でのやり取りは誤解を招きやすい弱点もあり、オンラインでのやり取りにおいて信頼は不可欠である。W3Cが述べているように、信頼は社会現象であり、テクノロジーの設計によって信頼と自信を育むことができる。今後私たちはさらにウェブを利用し、オンラインでの活動が増加していくと考えられるが、言語や文化の違いを理解し、プライバシーやセキュリティの問題を視野に入れることで両者が安心してコミュニケーションをとることができると考える。