英語の使い方:教員への呼びかけ方について


会話では必要な表現のわりに、日本人学生にはあまり知られていないようなのでここで紹介しておきます。

"Teacher!"とは呼べません

日本の学校では先生を呼ぶときは「先生!」と呼びかけますが、これをそのまま英語にして"Teacher!"と呼びかけることは・・・できません。

授業を英語で運営している教員はたいていこの"Teacher!"を一回や二回はやられているようですが、その場で訂正するのもやる気をそぐのでは・・・などといろいろ気をまわしてしまい、なかなか正しい表現を教えるタイミングがつかめないというのがよくあるパターンです。

ではなんといえば?

英語圏では学生が教員に呼びかけるときは"Sir"(男性)または"Ma'am"(女性)を使うのが最も一般的です。(発音はちゃんと辞書でチェックしてください。)"Excuse me."も多いです。もちろん両方組み合わせて、"Excuse me, Ma'am (Sir)."ということもできます。

名前を使う場合・・・

英語圏の大学教員には博士号(またはPh.D.)を持っている人が多いのですが、そういう人は"Dr.XX"と呼ばれるべきで、"Mr.XX""Ms.XX"を使うのは厳密には失礼です。でも実際には、教員の取得学位は学生は普通知らないので"Sir","Ma'am"をみんな使っているわけです。

でもメールを書くときは"Sir/Ma'am"は使えないのでは?

その通りです。アメリカで調査をしてきたところ、教員の職位にかかわらずそういうときは"Professor XX"でよいということでした。本人に直接呼びかけるときも"Professor", "Professor XX"を使ってかまいません。日本語の「先生」に一番近い表現ということみたいですね。教員によってはファーストネームで呼んでほしいとリクエストする人もわりといますが、教員側からそのように指示されない場合は"Professor"を使うのが無難です。

女性教員に"Mrs."はやめましょう

これは論外ということで・・・今は大学の教員には夫婦別姓の人も多いのでズバリ間違った呼び方になってしまう場合もありますし、それ以前に女性が結婚しているかどうかで呼び方を変える時代でもないだろうと思います。よっぽど年配の方や、相手にリクエストされない限り"Mrs."を使うのは避けるべきでしょう。"Ms."の方がまだましですが、上に書いたとおりこれは博士号(Ph.D)保持者にはふさわしくない呼び方なので注意してください。

というわけで・・・
呼びかけるとき:"Excuse me.""Sir"(男性)または"Ma'am"(女性)で。
メールや手紙を書くとき:"Professor Matsuoka (例),"で始めましょう。

学校の外でも

ちなみに、ここで紹介した"Sir","Ma'am"は、教室の外でも知らない人に「あの〜」と話しかけたいときや、お店で「お客さん!」「お客様〜」などと呼びかけるような場面でも使えます。