手話言語学関連
おすすめウェブサイト
NPO法人バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター
日本手話による手話文法入門の解説や情報が充実しています。
関西学院大学手話言語研究センター
大学での日本手話教育への取り組み紹介、香港中文大学のウェブ講義シリーズ(日本手話・日本語訳あり)、研究論文集など、いろいろな情報があります。
国立障害者リハビリテーションセンター手話通訳学科YouTubeチャンネル
日本手話と日本語対応手話(手指日本語・手話アシスト日本語)の違いが観察できる動画がたくさんあります。
明晴学園
手話とろう教育に関する情報がたくさんあります。学校の様子の動画や文献PDFあり。
明晴学園Youtubeチャンネル
100本以上の動画があり、充実した内容です。
矢野羽衣子さんウェブサイト
宮窪手話関連の論文やインタビュー記事の日本語訳がダウンロードできます。
【書籍・初心者向け】
小野広祐・岡典栄『アヤ・セナ・ユイと学ぼう 日本手話へのパスポート』
小学館 2023年
朝日小学生新聞で連載された内容がベースになっており、日本手話とはどのような言語なのかが分かりやすく説明されています。
松岡和美 『わくわく!納得!手話トーク』
くろしお出版. 2021年
マンガ・本編・コラムで手話の言語学的な特徴やろう文化を紹介しています。
岡典栄・赤堀仁美 『文法が基礎からわかる 日本手話のしくみ練習帳 DVD付』
大修館書店。2016年
小学生から読めるように工夫されていますが、内容は本格的です。CLの実例が特に充実しています。
松岡和美 『日本手話で学ぶ手話言語学の基礎』
くろしお出版 2015年
言語学の初学者を対象に、手話言語学の基本を解説しています。ほぼ同じ内容をネイティブサイナーが日本手話で語ったDVD付。
岡典栄・赤堀仁美 『文法が基礎からわかる 日本手話のしくみ』
大修館書店 2011年
QRコードから一部の手話例文の動画をネットで参照できます。
木村晴美 『日本手話と日本語対応手話(手指日本語):間にある「深い谷」』
生活書院。2011年
写真を多用して、日本手話と手指日本語(日本語対応手話)の違いを明確に解説しています。
斉藤くるみ 『少数言語としての手話』
東京大学出版会 2007年
海外のろう者学(Deaf Studies)のトピックや有名な研究成果が簡潔にまとめられています。日本手話に関する記述は他の文献で要確認。
【手話言語学の章が入っている言語学入門書】
窪薗晴夫(編著)『よくわかる言語学』
ミネルヴァ書房 2019年
第10章「手話言語」
伊藤たかね 『ことばを科学する』
朝倉書店 2023年
第14章「言語の普遍性と多様性-手話から迫る-」
【研究者向け専門書】
佐野愛子・佐々木倫子・田中瑞穂(編)『日本手話で学びたい!』
ひつじ書房 2023年.
ろう教育に関連する内容ですが、日本手話と手話アシスト日本語(手指日本語)の違いについて、言語研究者にも大変参考になる情報が多く含まれています。
松岡和美・内堀朝子『手話言語学のトピック:基礎から最前線へ』
くろしお出版 2023年.
手話言語学・言語学の入門書の内容を把握している読者向けに、類型論・焦点・メタファー・地域共有手話などのキーワードを用いて、研究の進展がうかがえる構成を意識した専門書です。
Matsuoka, Kazumi, Onno Crasborn, and Marie Coppola (eds.) East Asian Sign Linguistics.
de Gruyter, 2023.
東アジア圏の手話言語学の成果がまとめられた論文集です。日本手話を取り上げた章が複数あり、情報が少ないチベット手話の論考も入っています。
Quer, Josep, Roland Pfau, & Annika Herrman (eds.) The Routledge handbook
of theoretical and experimental sign language research.
Routledge 2021.
音韻・プロソディ・形態・統語・意味・談話・言語発生など幅広いキーワードについて、理論・実験の両面から検討されています。
Pfau, Roland, Markus Steinbach, & Bencie Woll, eds. Sign language:
An international handbook.
Walter de Gruyter, 2012.
この分野の必携書といえるでしょう。44章にわたり、音韻・形態・統語・社会言語学・言語発達・応用言語学の各トピックについて当該分野の第一人者と認められる研究者がが多数の文献を網羅しながら解説しています。
Brentari, Diane (ed.) Sign languages.
Cambridge University Press, 2010.
歴史言語学・統語論・言語変異や文法化など、著名研究者による比較的新しい論考がおさめられた論文集です。近年の研究動向がよくわかります。
Emmorey, Karen, and Harlan L. Lane (eds.) The signs of language revisited:
An anthology to honor Ursula Bellugi and Edward Klima.
Psychology Press, 2013.
手話研究の古典”The Signs of Language”の問題意識を踏まえ、手話の言語学的性質・手話の視覚言語としての特質と認知能力との関連・脳研究と手話など、言語と心理のトピックが中心です。
M.マーシャーク、P.E.スペンサー(編)四日市章・郭仁豪・澤隆史(訳)『オックスフォードハンドブック デフ・スタディーズ 聾者の研究・言語・教育』
明石書店 2015年(原著2011年)
編者・著者は一流の研究者ぞろいです。訳に少し難がありますが、扱っている項目が幅広く、原著を確認する前に感嘆に内容を把握したい読者には有用です。
Sandler, Wendy, and Diane Lillo-Martin. Sign language and linguistic universals.
Cambridge University Press, 2006.
二人の筆者が手話言語の形態論・音韻論・音声学・統語論について、各トピックの研究史を踏まえて詳細に論じています。最後の章にある、手話言語と音声言語にみられる同時性や図像性の議論は特に興味深いです。
Goldin-Meadow,Susan. 2003. The Resilience of Language.
Psychology Press (paperback published in 2005).
手話の知識がない聴の養育者の元で育つろう児のホームサインの特徴、多くの具体例を交えた説明があります。
Valli, Clayton, Ceil Lucas, Kristin J. Mulrooney, and Miako Villanueva. Linguistics of American Sign Language: An Introduction 5th Edition.
Gallaudet University Press, 2000
手話言語学の入門書ですが、手話言語学の研究史で頻繁に言及される重要論文が再録されていたり、1900年代初頭から近年のアメリカ手話の動画がふんだんにDVDにおさめられているなど、資料としても有用です。
H.ポイズナー、U.ベルギ、E.S. クリマ『手は脳について何を語るか―手話失語からみたことばと脳』河内 十郎、 増田 あき子、石坂 郁代 (訳)
新曜社 1996年(原著1987年)手話失語の基本文献です。
Klima, Edward & Bellugi, Ursula. 1979. The Signs of Language.
Harvard University Press.
手話言語学の古典の一つですが、現在でも頻繁に言及される知見が多く含まれており、今も重要文献といえるでしょう。