ハラスメントの被害に遭った女性たちを応援するために、裁判を傍聴してきました。 どちらも学会が訴えられた裁判です。大学教授や学会事務局のレベルの低さに情けなく 思いました。被害にあった女性にはきちんと謝罪し、心身の健康被害にたいして 損害賠償をすべきだと考えます。そのためにも、学会はすなおに事件があったことを 公に認めることが必要です。そして学会は加害者の教授たちを除名にすべきです。
法廷内部のようす私が見学した民事裁判では、正面に3人判事(裁判官)がいて、中央が裁判長でした。 左側は原告の弁護士と原告の席。右側の席には、訴えられた学会関係の責任者と 弁護士。原告や被告や弁護士の人数が多い時はそれぞれの後ろに座ります。 真中の証人席には、双方の証人や原告、被告が順にすわって、質問に答えます。 てすりの手前は傍聴席で、原告を応援する人達がたくさん座っていました (だって、セクハラやいじめをした側を応援する人なんていませんから)。
化学系の学会が訴えられた裁判
東京地裁2003年11月10日午後。 東京地裁の証人席にすわる×××学会事務長。 左は証人席、右は傍聴席にいる時のスケッチ。学会事務局の管理責任を追求されて、 非論理的な答しかできませんでした。猥褻行為をしたU教授を守りました。 事件の後でこの教授が学会賞を受賞したのですが、その事務手続きを進めたのは この人ですねぇ。
東京地裁の証人席にすわり、自分がした猥褻行為を認める北海道の大学教授(当時)。 自分が証言する時だけ法廷に入って来て、終ったらすぐ出ていきました。証言席では 原告の主張を全面的に認めていました。学会事務所で猥褻行為をして、相手を精神的に ぼろぼろにし、職も失わせたのに、自分の方は直後にその学会から賞はもらうし、 学会も大学も辞めたりなどしませんでした。なぜ、せめて裁判をすべて傍聴して、 自分の起こした事件を見届けるくらいもできないんでしょうか? 証人席で反省して ますって言ったのは口だけで、本当は女性を人間だとは思っていないんでしょうね。 なお、「酒には強いのに、この時は大量に飲んでいた」(この学会の事務所は泥酔した 人がいるような場所なのか?)とか、「酔っていて覚えていない」(「原告側の主張は 全面的に認める」ということは、猥褻行為をしたことを覚えているんでしょうね?)とか つっこめます。 慶應大学理工学部に、この学会の会員で、この事件を知っている立場にある M教授がいます。この件について私が質問したところ、「全く知らない」と言いました。 常識的に考えると、猥褻行為をしたこの教授は学会から除名処分になるのが普通だと 思うのですが、×××学会はそんなことはせず、むしろ教授に賞も与えました。 被害をうけた女性の方は事件とその後の学会のひどい扱いにより、精神的にも健康面 でもぼろぼろになってしまったのに、事件を隠して、学会ぐるみで猥褻教授を守った わけですね。 後日、この××化学会の大会が慶應大学のキャンパスで開かれた時は、すごく 嫌でしたねぇ。このようなことをする加害者側の人間が、私の研究室のそばを、 ぞろぞろ歩いているのかと考えると、汚らわしいという思いがしました。とは言っても 慶應理工学部の雰囲気も似たようなもので、私が教授会でセクハラ対策などの話題を 持ち出したら、雰囲気が急にさーっと冷たくなった(零下270度くらいか?)ので、 この学会の雰囲気は想像がつきます。 注:絶対零度は摂氏マイナス273度で、宇宙背景輻射(絶対温度で3度)があるので、 零下270度より下がらない、という意味。