パリティ 編集後記 07年1月号 (パリティは丸善発行の物理の雑誌です)
イタリア語を習いはじめて1ヵ月。物理はフィジーカ、パリティはパリティア
と、英語と似ている単語も多いが、似ていない語は覚えるのが難しく、記憶力
を鍛錬する毎日。中学の英語ではじめて習った文は「これはペンです」で、大
学時代のドイツ語では「私は学生です」だった。時代が変わったのか、イタリ
ア語では、「あなたの名前は?」「出身は?」「職業は?」「年齢は?」を教
わった。疑問文が各種そろうとはいえ、身上調査のような会話を本当に実行し
てもよいのだろうか?続いて習った表現も、家族の紹介や身体の特徴などプラ
イバシーが満載。確かに人の噂話ができれば、イタリア人との会話も盛り上が
るだろう。外国語上達法の本には、まず初めに目的をはっきり持つべし、目的
のない大学の語学ほどむなしいものはない、とある。私の目標はレストランで
自由に注文ができること(パリティのイタリア語版発行を目論んでいるわけで
はありません)。
ところで物理を最初に習ったのはいつだろうか?小学校の授業は覚えていな
いが、6年生の時に理科の得意な子どもをあつめた実験の補講があった。天秤
やビーカーで物理化学の実験をしたことを思い出す。あの頃は、目的がなくても
楽しかったなあ。
加藤万里子(編集委員)
Copyright: Mariko Kato 2007