入口
この植物園はパドバ大学薬学部付属の薬草園として1545年にできたもので、
ヨーロッパで最も古い植物園だそうだ。植物に興味がない人が、世界遺産だと
いうだけの理由で来ると地味に思うかもしれないが、とにかく非常にたくさんの
植物が収集されていて感心する。手入れがさぞかし大変だろう。イタリア語の
名札をいちいち読むのは大変なので、知っている植物を見つけながら歩く。
イタリアに来てまだ2ヵ月しかたっていないのに、つつじや蓮、松、ぼたんを
見ると懐かしい。メタセコイアは巨木に育っているので、見上げてはじめて
気がついた。
私の好物のいちぢくとびわはここにもあるが、町のあちこちにも見られ、もうすぐ
食べられそうな大きさになっている。
日本産のものは、柿の木、あやめ、ささが見つかり、てっせんは園芸種のところで
きれいな黒紫の花をつけていた。タンポポがあるかと思ってさがしたが、見つから
なかった。天文台あたりに咲いているタンポポは、日本でいう外来種なので、
大和種があるかと期待したのだ。もしかしたら薬草の部門にあるかもしれない
ので、今度よく探してみよう。あじさいは花はまだついていないが、壁ぎわに
あった。ぼたんと銀杏は中国産と書いてあった。
水の植物
狭い区画に1種類ずつ植物が植えられている。写真には一部しか映らな
いが、このような景色がずっと続く。イタリア語がよくわからないが
薬草や花、水辺の植物などにわけられているようだ。さぼてん類は鉢植えで
4つの門のそばにずらっと並べられていた。
1585年に植えられた棕櫚(しゅろ)の古木。寒い時には周囲にガラスの
シャッターが降りてドーム状になる。名所のところだけ、名札の下半分が
点字になっている (たぶんイタリア語の点字なので日本人は読めない)。
![](image10/CIMG0794.botanical.jpg)
銀杏の古木。1750年に中国から来たヨーロッパ初の銀杏だそうだ。
いちょうはここ以外にも、細い木が薬草の部にあった。
パピルス(シリア産)
(葉が茎の先からほうき状に出ている)
近くに蓮もあった。花は閉じていたが、朝一番に来れば咲いているかも。
園芸植物をまとめた領域
食虫花が集められている温室
温室もゆったり続く。
(2007.5.10)
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Copyright M. Kato 2007