パドバから日帰り旅行:バッサーノ・デル・グラッパ (Bassano del Grappa)



8月末で夫が帰国。私がマドリッドとドイツへ行った後で、秋休みの夫が来てくれた。今度は休暇で
来たというのに、ずっと二人で論文を書いていて、最後に半日だけ気晴らしに来たのがここ。
バッサーノ・デル・グラッパはパドバからバスで1時間20分のところにある街で、焼物とお酒(グラッパ)と
ホワイトアスパラガスで有名。ごらんの通りアジアゴ高原がみえる景色は、なんとなく日本に似ていて
なごむ。



日本で育ったせいか、地平線に山か海があると落ち着く。イリノイ(米国)にいたときは、山がなくて
地平線がぐるっと見えた。街はずれに行くと、限りなく畑が続いていて、それもも小麦畑かとうもろこし畑
だけ。飛行機で上から見ても、平らな土地で畑しかない。何となく落ち着かない風景だといつも思ったものだ。


   

この街で面白いのは屋根つきの橋。そういえば「マジソン郡の橋」というアメリカの小説があったっけ。
屋根つきの橋を撮影に来たカメラマンと農家の女性の恋の物語。気に入ったので原作と翻訳も読んで映画まで
見たけど、原作が一番よかった。翻訳は敬語の言葉づかいがわざとらしいし、映画はまるでドタバタ劇で、
内省的な小説を映画にするのは無理なんだろうと思った。

   橋は木造


 橋の入口   橋の上


 橋からの眺め

 反対からみた橋


 グラッパを売る店  


  

あざやかな彩色陶器(グラッパ焼き)。そういえばこれ、アジアゴでも売っていた。博物館には18-19世紀の陶器が
並んでいたが、日本の陶器にくらべると、色も模様の洗練度もいまいちという感じ。

ぶらぶらしていたら、きのこ展をやっていた。秋になり、パドバでも八百屋の店先にはきのこが木箱にびっしり
並んでいる。ポルチニ茸(イタリアの松茸)がいちばん値段が高い。ここには、いろいろなきのこが展示してあるが、
ぜんぶ本物なのがすごい。

      


トラットリアで昼食。だいたいおすすめはメニューの上の方にあるとみて、上から2つを注文したら、ヴェネト
地方の典型的な料理がきた。3月にパドバに着いたばかりのころに招かれた家で食べたものと同じだ。黄色のものは
ポレンタ(とうもろこしの粉を煮て作る)を焼いたもの。左の白いのは塩漬けたらで、店によって塩味がきつすぎたり
するが、これはよかった。キノコ料理は、ポルチニ茸を数種類のキノコといっしょに3時間くらい煮たもの。

  
このポレンタ(黄色のもの)は固めに作って切ったのを焼いたもの。

    この石畳は歩きにくい

    日時計

(2007.10.2)

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Copyright M. Kato 2007