日吉キャンパスの自然を観察するための教員・職員・学生の会です。現在の会員数は約90名(会長:鈴木順二商学部教授)です。簡単にその趣旨と活動内容を説明します。
写真をご覧になれば日吉キャンパスには自然が満ち溢れていることに気づかれるでしょう。日吉キャンパスには15haにおよぶ雑木林を中心としたまとまった森があります。これまでの私たちの調査で、この森には多摩丘陵の面影を色濃く残す貴重な植物群やタヌキやコゲラといった親しみ深い動物など、1300種を越える多様な動植物が生息していることが明らかとなっています。こうした森が今や都市近郊から消えつつある現在、日吉キャンパスの森は義塾ばかりでなく周辺地域にとってもかけがえのない貴重な財産となっています。地球環境問題が声高に叫ばれる今こそ身近な自然を再認識する時ではないでしょうか。この森を保全・活用し、次世代に引き継いで行くことは我々日吉キャンパスに通う教職員そして学生に課せられた重要な課題の一つかも知れません。
しかしながら、残念なことに、日吉キャンパスに毎日通う教員や職員の中でさえ、日吉の森の存在を認識している人は多くないのが現状です。また知っていてもそれに親しむ機会がないという声もあります。そこで日頃から日吉キャンパスの自然観察を続けている学生や教職員の支援のもとにキャンパスに集う人が気楽に日吉の自然を楽しむことが出来る場を提供するのが「日吉の森に学ぶ会」です。
この会の主な活動は月一回の自然観察会を開くことにあります。1995年から始めた観察会はすでに140回(2013年1月現在)を数えます。観察会では日吉の森の動植物を観察しながらおおよそ2時間近くかけてゆっくり散歩します。コースは月によって異なりますが、たとえ同じコースでも見ることのできる生き物は季節ごとに変化し飽きることはありません。
この観察会は、決められたメニューがあるわけではなくどちらかというと散歩に近い形式です。しかし毎回スタッフを含めて何人かのナチュラリストが同行しますので、まったく自然に縁遠かった方でも無理なく自然に接することができると思います。
観察会で見ることの出来た生き物などのリストやその他の情報は、「日吉の森ニュース」という通信の形で毎月会員の方にお配りしています。こうした活動を通じて1人でも多くの人に日吉の森という身近な自然で暮らしている生き物たちの世界を知っていただきたいと思っています。
日吉キャンパスに通う教員・職員・学生(通信教育部を含む)またはその関係者で、日吉の自然に興味をお持ちの方ならどなたでも歓迎いたします。会費は年間1000円です。入会希望または詳しいことをお知りになりたい方は、
fukuyamaアットマークecon.keio.ac.jp(アットマークを@に変えて下さい)へご連絡下さい。